県職員住宅
こんにちは。
熊日新聞12月15日より。
天草市の県職員住宅を10棟程度にまで減らす、とのこと。
記事より
「天草市には県関係で計20棟の職員住宅(県11、教職員4、県警5)があり、これを10棟程度まで減らす。」
「老朽化した12棟(県9、教職員2、県警1)を集約しつつ、需要が大きい単身向け住宅を数棟、新築する。」
私の体感ですが、(事実と異なっていたら申し訳ありませんが)県職員住宅は、結構空いている印象です。
①警察官舎はおそらく大多数のほぼ全ての警察官が住んでいる。
②教員住宅は『広瀬教員社宅』3LDK は教員で満室に近い。
③港町の単身向け県職員住宅『ポートビュー』は満室に近い。
④本渡町広瀬の県職員住宅は立地は良いのですが、老朽化が激しいためほぼ空いている。理由は老朽化が激しいし、広すぎて家賃が高いから。3LDKや3DKやメゾネット物件など多数。最近は単身赴任が多いので、広すぎる物件は敬遠される。
実際には、②と③では、天草市の県職員全てをまかなえませんが、人気は②③に集中します。ですので、毎年抽選があっているみたいです。
この④の部分の割合が非常に高いので、
一般の県職員や教員は大多数の人々が『民間のアパートマンション』を借りてくださっている、という現状があります。
理由は、賃料と住宅手当の点でしょう。
前提として、もしも県職員が民間のアパートを借りる場合
住宅補助の毎月の上限は約27,000円と聞いています。※55,000円が上限くらい、55,000円以下は半額分が補助。
家賃は、記事より、『賃料は月額6,400円~3万4,200円』とあります。
3LDKは広いのでおそらく3万4,200円くらいいくのでしょう。34,200円に27,000円を足すと61,200円となります。
ということは、61,200円くらいの民間アパートやマンションに住むのと、家賃は同条件となります。
そればらば、わざわざ古い県職員住宅に住むよりも、民間の物件に住みたいと思うのは当然でしょう。
その方が、職場の同僚と顔を合わせずに済むし、自分の納得のいく新しいキラキラした物件に住めますので。
ということで、毎年3月23日以降県職員の異動の際には、多くの県職員が民間のアパートを借りてくださいます。
不動産業者やアパートの大家さん達の立場からしたら嬉しいことでしょうけども、毎年私は複雑な心境ではあります。
せっかく職員住宅があるのに住まないなんてもったいないなぁ、と。
広瀬の物件は立地もいいので、逆に民間に貸し出せばすぐに満室になるような物件です。
が、ほとんど空いている実情。
それを解決するために、県は素晴らしい決断をしたと思います。
選択と集中で、不人気で空きまくっている古いのは壊す、そして需要が高い単身向けを新築で建てる、という舵取りは将来的に県職員の方々から喜ばれるのではないでしょうか。
一方、そうなると民間のアパートは空室が出てくるでしょうね。
不動産業者も大家さんもダメージは大きいかと思います。が、それはしょうがないことですし、あるべき姿に戻るだけでしょう。
その点は不動産業者も大家さんもちゃんと受け入れる度量があるはずだと思います。少なくとも私はそうです。
健全な運営というは、『県職員の皆様は、公費で建てられているせっかく存在する職員住宅に住むことがあるべき姿』であると私は考えています。
民間物件に住めば、県職員一人あたり27,000円の補助が毎月出されていくのです。これも県民の税金でまかなわれているはずです。
仮に100人の県職員が民間に住めば、270万円の住宅補助が毎月出ていきます。マイナスが270万円。
が、職員住宅にその100人が住めば、県は家賃としてその分342万円(家賃34,200円と仮定した場合)が収入として入ってきます。プラス342万円ですね。
その差は612万円です。大きいですね。毎月。税金。
これは極端な収支でしょうけれども、そういった視点でものごとを見ていければいいのではないでしょうか。
ちなみに、今回は県について記載しましたが、
国の機関、裁判所や法務局や税務署やハローワークなどの職員さんも社宅があるのに、社宅には住まずに、民間物件に住んでくださっている方が非常に多いです。
おそらく老朽化が激しいから。※社宅がない機関もあるかと思いますが。
何度も言いますが、私達業者はありがたいですが…。住宅補助が税金だと思うと…。
『社宅』というものの必要性を、今一度再考する時期がきているのかもしれませんね。
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