コラム

建築費高騰

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こんにちは。

朝日新聞6月20日に『建築費高騰』や『不動産高すぎる?』という見出しが。

記事には「改修費が当初の2倍に」「入札が2度不調に」「資材価格は21年から約3割上がった」という記述も。

さらに、「“今後価格が下がる要素はない(大手不動産会社の担当者)”」「高額物件(マンション)を求めるのは香港やシンガポールに住む資産家」とも。

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☆以下は私見でありますのでご参考までに。

 

建築費高騰についての要因をみてみよう。

10~15年程前は、天草では、30~35坪くらいの住宅が1,200~1,500万円(税込)あたりが天草の相場(地元ハウスメーカー)であったような気が。※土地代は別。

それが今では、天草でも、税込2,500万円~3,000万円近い物件が多い印象が。土地も含めたら、4,000万円を超えちゃいます~。

 

(参考までに、ハウスメーカーの大和ハウスの建売金額を見たら、熊本市南区の建売分譲32坪で4棟全てが5,000万円以上でした。)

 

 

 

さて、徐々に徐々に上昇して行った歴史を見てみます。

 

2008年:リーマンショック 

    日本の経済は落ち込み、当時バブル基調だった地価等が下落。

2011年:東日本大震災

    復興工事のため、資材・人材が東北に一極集中となり、建築費高騰。

2014年:消費税8%に。

2016年:熊本地震

    復興工事のため、資材・人材が熊本周辺に一極集中となり、建築費高騰。

2019年:消費税10%に。

2020年:コロナ禍

    世界的なインフレと円安が徐々に進行。この頃は1ドル=110円台。

    日本でも、巣ごもりにより、高額商品(高級車、時計、マンション)に需要増。

2021年:世界的な半導体不足

    住宅設備や家電などあらゆるものに半導体は使われている。半導体不足で金額高騰。

2022年:ウクライナ侵攻とウッドショック

    紛争によりエネルギー価格が上昇。輸送費や電気代などが高騰し資材価格も高騰。

2023年:極端な円安

    円安により、輸入資材の高騰。1ドル=160円に。

 

総括すると、

・先ほど言った10年以上前はまだ消費税は5%、現在は10%。この部分だけでも高騰感が。

・ウクライナ侵攻などによるエネルギー高騰、円安など建築費が上がる要因が満載な状況。

・建築費高騰には、物価高と人件費高騰の二つの要因があることがわかる。

 

 

 

続いて、人件費の高騰の要因。

 

〇働き方改革の流れが最も大きな要因。2024年問題として顕著。

残業ができない、週休2日(土・日休み)⇒現場で働く人手不足になる⇒人件費の上昇⇒建築費が上がる。

工期が延びる(今まで3ヶ月で出来たものが4ヶ月かかる)⇒延びるとその分人件費がかかる、その分リース費用がかかる⇒建築費が上がる。

〇インフレを背景とした賃上げ

・春闘での賃上げ率は5.24% (☆賃上げは大歓迎!)⇒その分、人件費が上昇⇒建築費が上がる。

〇建設業で働く人に高齢化⇒人材不足⇒人件費高騰⇒建築費が上がる。

運送コスト増

・残業規制は運送業にも。つまり、ドライバー不足による配送の遅延や人件費の高騰。⇒建設現場に運ぶ運送コスト増⇒建築費が上がる。

 

 

 

 

 

というわけで、以上の理由から建築費が高騰し、住宅の値段が上がっているのですね~。

では、今後どうなっていくのか?

 

⚫中古住宅の需要が高まる。

新築住宅が高すぎるので、中古住宅市場は活況になるのではないでしょうか。

中古住宅を購入しリフォームして住む、と。

 

⚫賃貸住宅需要が高まる。

住宅ローンで家を購入すると、4,000万円を35年ローンにすると毎月112,000円の支払い(金利1%の場合)。

それならフットワークが軽い賃貸がいいかな~、という流れになるかも。

参考までに

2,000万円:56,000円/月

3,000万円:84,000円/月

5,000万円:141,000円/月

1億円:282,000/月 

 

⚫今後、住宅の値段は下がらない!

購入すると決めたら、即動く。決断は早いほうがいい!

「明日は今の価格よりも上がるだろう。来年は間違いなく上がる。下がるという概念はない!」

(こう記載しているからといって、住宅購入を急かすのではありませんので!)

 

“将来的に購入を検討している人”は早いに超したことはないと思います。

今年よりも来年は間違いなく上がります。2年後はもっと上がるでしょう。その先も。

横ばいはあったとしても、建築費が下がるということはないと思います。

※弊社は売買物件(土地や建物)はほとんどないですので、お勧めしていわけではありません。

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